2008年10月30日木曜日

ニッカウヰスキー余市蒸溜所

  おれ、会社(ニッカ)を定年退職して七年たつけど、まだ現役のころに造った原酒が樽(たる)いっぱいに詰まっている。お客に出す時は「わが子を嫁に出す気持ち」っていうのかな。
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去年の二月、工場長から「原酒を売ってくれないか」と頼まれた。いいよ、ってOKしたんだ。自分の手掛けた酒を売るのは、張り合いあるってもんだ。去年のさっぽろ雪まつりに試験的に売り出したら、新聞に紹介されたおかげでずいぶん有名になってしまって。

売っているのは、樽に詰めてから五年、十年、十五年の三種類の原酒、ほかの樽の酒や水を加えていないそのまんまのモルトウィスキーさ。アルコール度数は六〇度くらい。普通に売っているのは四十度だから、かなり強いよ。
「お土産にいいよ」って言うと、観光客が何本か買ってくれる。本州の人が感激してまとめて買って行ったこともある。でも、電話注文や地方発送はできないんだ。なぜかって?樽によって味やアルコール度数が微妙に違うので、規格化できないからだめなんだ。

原酒は、いくつかの製造過程を経て樽に眠らせるんだけど、樽の材料の木が南向きか、北向きだったかによっても味が違う。南と北では木の「目」の密度が違い、原酒が息をする空気の量に差が出るからなんだ。・・・・・・

1998年10月28日北海道新聞に掲載された「ウイスキーづくり40年 寺沢三郎さん・67歳」の書き出しの部分である。この方は原酒直売所の案内兼販売員だが行く度に人が変わっていた。どうも交代で勤務していたようだ。車なので残念ながら試飲は出来なかったが、ここの人と原酒について、色々な話をして原酒の小瓶を買って来るのが楽しかった。

正門を入って直ぐのところ、画面右側に売店あり
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2007/10/5撮影 Canon Power Shot  A700

建物は昭和時代初期のままであり、石造りに赤い屋根が特徴的である。
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2006/9/30撮影 Canon Power Shot  A700

原酒直売所入口
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2000/9/2撮影 Fuji FinePix 1400 Zoom

綺麗になった原酒直売所の入口
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2006/9/30撮影 Canon Power Shot  A700

原酒直売所内
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2000/9/2撮影 Fuji FinePix 1400 Zoom

販売員の服装が変わりバーテンダー風になりました。
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2002/10/4 撮影 Fuji FinePix 1400 Zoom

原酒直売所の中
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2000/9/2撮影 Fuji FinePix 1400 Zoom

ウイスキー博物館入口
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2002/8/3撮影 Fuji FinePix 1400 Zoom

ウイスキー博物館の内部、昔よく飲んだブラックニッカが印象的。
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2006/9/30撮影 Canon Power Shot  A700

ニッカ会館側から見た工場内
image  2007/10/5 撮影 Canon Power Shot  A700

旧竹鶴邸(国指定登録有形文化財)
2005年12月10日に蒸留所内の建造物9棟が国の有形登録文化財に認定された。
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2006/9/30撮影 Canon Power Shot  A700

駐車場へのゲートとニッカ会館
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2007/10/5撮影 Canon Power Shot  A700

ガーデンレストラン「しらかば」
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2007/10/5撮影 Canon Power Shot  A700

ウイスキー博物館の近くにあるニッカ会館、中には喫茶店・レストラン「た る」などがある。
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2007/10/5撮影 Canon Power Shot  A700

売店内に陳列されているウイスキー原酒(個人的には個性的な味の10年物が好き)
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2007/10/5撮影 Canon Power Shot  A700

店内の様子
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2007/10/5撮影 Canon Power Shot  A700

※関連ページ
うまいっしょ北海道(原酒と酒の肴、北海道の蔵元一覧、ウイスキーづくり40年 寺沢三郎さん・67歳の続き有り)


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